アクロス福岡は、福岡県福岡市中央区天神一丁目1番1号に位置する、官民が協力して運営する複合施設です。この施設は福岡県の施設である「福岡県国際文化情報センター」と、民間が運営するオフィススペースや商業施設が共存しています。管理運営は、公益財団法人アクロス福岡(県施設)とエイ・エフ・ビル管理株式会社(民間施設および共用部)が行っており、1995年4月に開業しました。
アクロス福岡は、福岡市の旧県庁跡地に建設された新たなランドマークであり、国際文化交流の拠点として機能しています。隣接する天神中央公園と一体となって、自然との共生をテーマにした潤いのある空間づくりを目指しています。
施設の南側には、天神中央公園に面した「山」をコンセプトとした段状のステップガーデンがあり、大規模な屋上緑化が施されています。最上階の展望台に向かう途中では、四季折々の植物が楽しめる設計となっています。また、5階から1階にかけては滝が流れており、訪れる人々に心地よい空間を提供しています。
この設計は高く評価され、1996年にはBCS賞(建築業協会賞)を受賞しました。さらに、2010年には都市緑化基金が主催する「生物多様性保全につながる企業の緑100選」にも選ばれています。
福岡シンフォニーホールは、1,867席を有するシューボックス型のコンサートホールです。満席時の残響時間が2.0秒を超えるように設計されており、可変機構付き音響反射板を備え、様々な編成の演奏に対応可能です。このホールでは、コンサートだけでなく、講演会などのイベントも開催されています。
国際会議場は、6ヶ国語同時通訳ブースやリアプロジェクター方式の120インチ透過スクリーン、可動卓を備えた会議場です。国内外の会議やイベントに対応可能な設備が整っています。
700平方メートルの広さを誇るイベントホールは、分割昇降式ステージと可動席を組み合わせており、多目的に利用できるホールです。
円形ホールは、211平方メートルのホール面積と標準100席を有し、分割昇降床や150インチスクリーンが備わっています。小規模なイベントや会議に最適です。
アクロス福岡には大会議室、中小会議室(全16室)、交流ギャラリー(展示ホール、211平方メートル)、セミナー室(全2室)、練習室(全5室)もあり、これらの施設は公益財団法人アクロス福岡が管理しています。
福岡パスポートセンターもこの施設内にあり、福岡地区では県庁でのパスポート申請は行っていないため、こちらで申請が可能です。また、福岡の伝統工芸品展示場や九州、山口、アジア地域の情報提供施設も併設されています。
アクロス福岡へのアクセスは非常に便利です。西鉄天神大牟田線の「西鉄福岡(天神)」駅から徒歩10分、福岡市地下鉄空港線の「天神」駅から徒歩5分、福岡市地下鉄七隈線の「天神南」駅からは徒歩7分で到着します。また、西鉄バス「アクロス福岡」および「水鏡天満宮前」バス停からもすぐの場所に位置しています。