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福岡県立美術館

(ふくおか けんりつ びじゅつかん)

福岡県立美術館は、福岡県福岡市中央区に位置する県立の美術館です。この美術館は、地域の芸術文化の振興を目的として設立され、福岡県にゆかりのある多くの作家の作品を収蔵・展示しています。

歴史と概要

福岡県文化会館から福岡県立美術館へ

福岡県立美術館の起源は、1964年(昭和39年)11月3日に開館した「福岡県文化会館」に遡ります。この施設は、図書館と美術館を併設した文化拠点として、須崎公園内に設立されました。その後、1983年(昭和58年)に福岡県文化会館から福岡県立図書館が分離され、美術館部分が全面改装されました。そして、1985年(昭和60年)11月3日に「福岡県立美術館」として新たに開館しました。

建物の設計と外観

福岡県立美術館の建物は、昭和中期のモダンな様式を取り入れており、その設計は佐藤武夫氏によるものです。当時の設計事務所名は「佐藤武夫設計事務所」で、現在は「佐藤総合計画」として知られています。美術館の外観は、その時代の建築様式を感じさせるデザインが特徴です。

収蔵作品と展示内容

福岡ゆかりの作家たち

福岡県立美術館では、福岡県に縁の深い作家たちの作品が中心に収蔵されています。代表的な作家には、青木繁、坂本繁二郎、高島野十郎、川辺御楯などが挙げられます。これらの作家は、福岡の芸術文化の発展に大きく貢献しており、その作品群は美術館の重要なコレクションとなっています。

特別展示と文化財

また、美術館には福岡藩御用絵師であった尾形家の絵画資料や、久留米絣、九州古陶磁のコレクションも収蔵されています。これらの文化財は、福岡県の歴史と文化を深く知るための貴重な資料として展示されています。美術館では、福岡県文化会館時代から続く「泰西名画展」や「ピカソ展」などの特別展示も行われ、広く一般に開放されています。

アクセスと交通手段

公共交通機関でのアクセス

福岡県立美術館へのアクセスは、公共交通機関を利用するのが便利です。最寄り駅は福岡市地下鉄空港線の天神駅で、駅から美術館までは徒歩約10分(830m)です。また、西鉄天神大牟田線の西鉄福岡(天神)駅からは徒歩約15分(1.2km)の距離にあります。さらに、西鉄バスを利用する場合は、市民会館南口バス停で下車し、徒歩3分(250m)で到着します。

自動車でのアクセス

車でのアクセスも良好で、福岡高速環状線の天神北出入口からは約750mの距離です。駐車場については、近隣の駐車施設を利用することが推奨されます。

移転計画と新たな展望

大濠公園への移転

現在、福岡県立美術館は、福岡市美術館がある大濠公園に隣接する「福岡武道館」の跡地に移転する計画が進行中です。福岡武道館自体は、福岡市博多区にある福岡市民体育館の敷地内に移転し、新たに建て替えられる予定です。この移転により、福岡県立美術館はさらにアクセスしやすくなり、多くの来館者を迎えることが期待されています。

まとめ

福岡県立美術館は、福岡県にゆかりのある多くの作家たちの作品を展示し、地域の文化と歴史を広く紹介する重要な施設です。その建築や収蔵作品は、福岡の芸術文化を深く理解するための貴重な資源となっており、特別展示やイベントも定期的に開催されています。今後の移転計画により、美術館は新たな展望を迎え、より多くの人々にその魅力を発信し続けるでしょう。福岡を訪れる際には、ぜひ一度足を運んでみてください。

Information

名称
福岡県立美術館
(ふくおか けんりつ びじゅつかん)

博多・天神・太宰府

福岡県