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楽水園

(らくすいえん)

楽水園は、福岡市博多区に位置する美しい日本庭園で、住吉神社の北側に広がる公園です。茶室と庭園からなるこの公園は、訪れる人々に静かなひとときを提供しています。

歴史的背景

楽水園は、明治39年(1906年)に博多の商人である下澤善右衛門親正(しもざわ ぜんえもん ちかまさ)が建てた住吉別荘の跡地にあります。親正は、父・尚正(なおまさ)とともに、福博の発展に大きく貢献した人物で、「楽水」という雅号を持っていました。戦後、この地は旅館「楽水荘」として利用されましたが、平成7年(1995年)に福岡市が池泉回遊式の日本庭園として整備し、開園しました。園の名称もその由来を受け継ぎ、「楽水園」と名付けられています。

公園内の主要施設

茶室「楽水庵」

園内の茶室「楽水庵」は、親正が建てた茶室を復元したもので、現在でもお茶会などに利用されています。利用されていない時間には、訪問者は有料で抹茶を楽しむことができます(料金:一服500円、季節のお菓子付き)。

和室

茶室には、炉を設けた8帖の和室2間と、6帖の和室が備わった続き間があります。この広々とした空間は、茶会やグループでの利用に最適です。

博多塀

豊臣秀吉が博多の町の復興を行った際に築かれた土塀は、「博多塀」と呼ばれ、兵火による焼石や焼け瓦を粘土で固めて作られました。楽水園にもこの博多塀が再現されています。

茶庭

茶室に隣接する茶庭では、四季折々の自然の美しさを楽しむことができます。春にはシダレザクラ、初夏にはヤマブキやハナショウブ、秋にはモミジが美しい景観を演出します。

水琴窟

楽水園には、蹲踞(つくばい)の水落ちの下に伏瓶や小洞窟を設け、その中に生じる水滴の反響音を楽しむ「水琴窟」が設けられています。耳をすませると、地中からかすかな音色が響いてくる、風流な仕掛けです。

庭園の特徴

池泉回遊式庭園

楽水園の庭園は、池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)という形式で設計されています。庭園内には自然石を配した滝口があり、その風流な景観が訪れる人々を魅了します。また、野点ができる広場もあり、散策を楽しむことができます。

入場料と利用案内

入場料

楽水園の入場料は以下の通りです。

営業時間

楽水園の営業時間は9:00〜17:00です。なお、最終入園は16:30までとなっています。定休日は火曜日(ただし、休日の場合は翌日)で、年末年始(12月29日〜1月1日)は休園となります。1月2日・3日および5月4日・5日は特別に開園しています。

交通アクセス

バスでのアクセス

鉄道でのアクセス

博多駅から徒歩12分(約950m)です。

自家用車でのアクセス

福岡高速環状線の博多駅東出入口から1.8kmの場所にあります。駐車場も完備されています。

Information

名称
楽水園
(らくすいえん)

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