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福岡市博物館

(ふくおかし はくぶつかん)

福岡市博物館は、福岡県福岡市早良区に位置する市立の博物館です。この博物館は、福岡市内外の歴史や文化を紹介し、多くの貴重な展示品を通じて訪れる人々に学びと楽しみを提供しています。

沿革と設立の背景

歴史資料館から福岡市博物館へ

福岡市博物館は、従来の福岡市立歴史資料館(現在の福岡市赤煉瓦文化館)が手狭になったことから、アジア太平洋博覧会(通称:よかトピア)の開催に合わせて建設されました。博覧会終了後の改装を経て、1990年10月18日に正式に博物館として開館しました。この博物館は、シーサイドももち地区の中央に位置し、福岡市総合図書館や福岡タワー、福岡ドームなどの観光スポットと隣接しています。

展示内容と収蔵品

貴重な歴史的資料と収蔵品

福岡市博物館の展示品は、漢倭奴国王印(金印)や福岡県民謡「黒田節」にも謡われる天下三名槍の一つ「日本号」をはじめとする、福岡や博多に関連する歴史的資料が中心です。展示は金印に始まり、板付遺跡や鴻臚館など、福岡市内の遺跡から発掘された遺物を中心に時代順に配置されています。また、市民からの寄贈品も多く、これらのコレクションが博物館の展示をさらに豊かにしています。

黒田家伝来の貴重品と現代の収蔵品

博物館の開館に伴い、福岡市美術館から旧福岡藩主黒田家伝来の武具や古文書などが移管されました。これらの黒田資料には金印や日本号も含まれています。さらに、現代の収蔵品として、日本最古の国産自動車であり機械遺産に認定されているアロー号を動態保存しています。

施設と設備の特徴

明るく開かれた施設デザイン

福岡市博物館は、南向きに大きく開かれたガラス張りの玄関や、展望ロビーからの眺望が特徴です。北側には野小島や志賀島がパノラマ状に広がり、博物館全体が明るく開かれた雰囲気を持つように設計されています。従来の博物館の暗く重いイメージを払拭し、訪れる人々に親しみやすい空間を提供しています。

各階の施設と設備

また、博物館の玄関前には、エミール・アントワーヌ・ブールデル作の銅像「雄弁」「力」「勝利」「自由」が展示されており、訪れる人々を迎え入れます。

指定文化財と利用情報

福岡市博物館が誇る指定文化財

福岡市博物館には、いくつかの国宝や重要文化財が収蔵されています。代表的なものとして、国宝の「漢委奴国王」印文の金印(福岡市東区志賀島出土)、名物「日光一文字」太刀、名物「へし切長谷部」刀があります。これらの文化財は、福岡市の歴史と文化を物語る貴重な資料です。

利用情報と開館時間

福岡市博物館の開館時間は、9:30から17:30までで、入館は17:00までとなっています。休館日は月曜日(月曜が祝日の場合は翌平日)と、年末年始(12月28日~1月4日)です。常設展の観覧料は、一般が200円、高校生・大学生が150円で、中学生以下や特定の条件を満たす方は無料となっています。特別展については、別途入場料が必要です。

アクセスと交通手段

交通アクセスの利便性

福岡市博物館へのアクセスは、西鉄バスや福岡市地下鉄を利用すると便利です。最寄りのバス停は「博物館南口」や「福岡タワー(TNC放送会館)」で、地下鉄では空港線の西新駅から徒歩約15分です。車を利用する場合、福岡高速環状線の百道出入口から約980メートルの距離に位置しています。

福岡市博物館の今後と展望

福岡市博物館は、地域の歴史と文化を広く紹介する拠点として、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。福岡市の発展とともに、博物館もまた進化し続け、さらに多くの貴重な資料や展示を通じて、訪れる人々に学びと感動を提供し続けます。ぜひ一度、福岡市博物館を訪れて、その豊かな歴史と文化に触れてみてください。

Information

名称
福岡市博物館
(ふくおかし はくぶつかん)

博多・天神・太宰府

福岡県