友泉亭公園は、福岡市城南区友泉亭に位置する美しい公園であり、旧福岡藩主黒田家の別邸跡を整備した場所として知られています。この公園は、福岡市指定の名勝として、その歴史的価値と自然の美しさを誇っています。
友泉亭公園は、池泉回遊式の純日本式庭園として知られる歴史公園です。この庭園は、福岡藩第6代藩主である黒田継高の別邸として、江戸時代中期の1754年(宝暦4年)に建てられました。一時期、この別邸は財閥である貝島家が所有していましたが、1978年(昭和53年)に福岡市が購入し、現在のように整備されました。
現在、園内には当時の建物は残っていないものの、礎石や灯篭、シイ、マキ、キンモクセイ、ツバキなどの古木や大木が美しい景観を作り出しています。特に、17.5畳の大広間から眺める庭園の景色は、静寂な空間が広がり、訪れる人々に安らぎを与えます。また、園内には「如水庵」と「章山庵」の2つの茶室があり、いずれも黒田家にゆかりの深い名前がつけられています。
庭園内にある金木犀の木は、樹齢300年以上とされ、その風格ある姿が訪問者の目を引きます。この古木は、友泉亭公園のシンボルとして、多くの人々に親しまれています。
「友泉亭」という名称は、久世通夏が詠んだ「世にたへぬ あつさもしらずわき出る 泉を友と むすぶいほりを」という歌から取られています。この名前は、福岡藩の儒者である竹田定直が選んだものです。庭園の趣深い雰囲気と、名付けられた経緯がこの場所の歴史的な価値を一層高めています。
友泉亭公園の入場料は以下の通りです:
公園の営業時間は9:00~17:00で、月曜日(休日の場合は翌日)が休業日となります。また、年末年始(12月29日~1月1日)は休園となりますが、5月4日と5日は特別に開園されます。
友泉亭公園へのアクセスは、公共交通機関や自家用車で行くことができます。
福岡市地下鉄七隈線の茶山駅で下車し、そこから徒歩約20分(1.6㎞)の距離にあります。
西鉄バスを利用する場合、12番の友泉亭バス停で下車し、徒歩2分(180m)で公園に到着します。また、13番・16番・96番・113番のバスを利用し、友泉中学校前バス停で下車した場合は、徒歩7分(520m)となります。
自家用車を利用する場合、福岡高速環状線の堤出入口から約2.8kmの距離にあり、短時間でアクセス可能です。
歴史ある友泉亭公園は、福岡市の自然と文化を楽しむための素晴らしい場所です。ぜひ一度、この静寂と美しさに包まれた公園を訪れてみてはいかがでしょうか。