関門海峡ミュージアムは、福岡県北九州市門司区西海岸に位置する屋内型観光施設で、福岡県と北九州市の共同で開設されました。施設は関門海峡の歴史、文化、自然をテーマに、訪れる人々に五感を通じてその魅力を伝えることを目的としています。
門司港レトロ地区の中核施設としての役割
関門海峡ミュージアムは、門司港レトロ地区の中核施設として整備されました。テーマは「海峡」、コンセプトは「海峡のドラマ館（人・歴史・ロマン）」とし、関門海峡にまつわる歴史や文化、自然を紹介しています。館内には、歴史の名場面を展示した「海峡歴史回廊」や、大正時代の門司の街並みを再現した「海峡レトロ通り」など、様々な展示エリアがあります。また、館内にはグッズショップや土産品店、レストランもあり、訪れた人々を楽しませるための充実した施設が揃っています。
リニューアルオープン
関門海峡ミュージアムは、2018年4月から改修工事のため一時閉館し、2019年9月21日にリニューアルオープンしました。新しい施設では、より多くの訪問者に楽しんでもらえるよう、展示や体験コーナーが充実しています。
ミュージアムに併設された「海峡キッズランド」は、春夏期間限定で営業される子ども向けのミニ遊園地です。メリーゴーラウンドなどの遊具が設置されており、家族連れにも大変人気があります。利用には料金が必要ですが、子どもたちが楽しめるエンターテイメント空間を提供しています。
ミュージアムの最上階にある展望デッキからは、関門海峡を一望できます。本州と九州、日本海と瀬戸内海が出会うこの地理的な要所は、古くから海陸交通の要衝として重要な役割を果たしてきました。展望デッキから見渡せる風景は、訪れる人々にその歴史と自然の美しさを感じさせることでしょう。
「海峡レトロ通り」では、大正時代の門司港の街並みが再現されており、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。1階・2階部分には、可愛らしい路面電車や再現された建物が並び、当時の賑わいを再現しています。また、バナナの叩き売りの実演や、天井に映し出される青空から夕闇、そして夜空への移り変わりなど、臨場感たっぷりの演出が楽しめます。
「海峡歴史回廊」では、関門海峡にまつわる歴史を10人の人形美術家が人形アートで表現しています。また、操船シミュレーターやコンテナクレーン操縦シミュレーターなど、子どもから大人まで楽しめる体験型の展示が並んでいます。これらの展示を通じて、関門海峡の歴史や文化を深く理解することができます。
「プロムードデッキ」は、大正・昭和時代の豪華客船のデッキをイメージしており、関門海峡を180度見渡せる絶好のビューポイントです。また、4階から2階にかけて吹き抜けとなっている「海峡アトリウム」では、18m×9mの巨大なセイルスクリーンに迫力の映像が映し出され、インタラクティブな体験が楽しめます。映像と連動した体験型展示は、訪れる人々に海峡のドラマを体感させます。
関門海峡ミュージアムは、全ての年齢層に配慮した施設が充実しています。1歳以上から100円で利用できる「海峡こども広場」には、青いスロープネットの遊具空間があり、休憩室や授乳室、多目的トイレ、AEDなども完備されています。また、車椅子の貸し出しも行っており、バリアフリーに配慮した設計になっています。
関門海峡ミュージアムには、普通車180台、大型バス20台が駐車できる駐車場やコインロッカーが完備されており、門司港エリアの観光拠点として非常に便利です。また、JR門司港駅から徒歩5分、関門汽船門司港桟橋から徒歩4分と、公共交通機関からのアクセスも良好です。さらに、周辺には門司港桟橋や門司港湾合同庁舎、ホテルルートイン門司港などの観光・宿泊施設があり、観光客にとっても大変便利です。
関門海峡ミュージアムでは、様々な催し物も開催されています。「海峡ドラマシップ寄席」は、2009年1月より奇数月に開催されており、伝統的な日本の芸能を楽しむことができます。また、10月から11月にかけて開催される「海峡演劇祭」では、演劇公演やパフォーマンスが行われ、訪れる人々に多彩な文化体験を提供しています。
関門海峡ミュージアムは、門司港観光の最初の訪問地としておすすめのスポットです。海峡の歴史や文化を学びながら、ミュージアム内で楽しんだ後は、周辺の観光地を訪れることで、門司港の魅力を余すことなく堪能できます。訪れる際は、交通アクセスや周辺の観光スポットを事前に調べ、素晴らしい観光体験をお楽しみください。