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小倉祇園八坂神社

(こくら ぎおん やさか じんじゃ)

小倉祇園八坂神社は、福岡県北九州市小倉北区城内、小倉城の敷地内に位置する歴史的な神社です。祭神については、八坂神社にちなみ疫病除けや災厄除けの神が祀られています。この神社は、地域住民から「こくらのぎおんさん」として親しまれています。

小倉祇園太鼓と映画『無法松の一生』

小倉祇園八坂神社の例大祭は、毎年7月に開催され、小倉祇園太鼓で知られています。太鼓は映画『無法松の一生』で全国的に有名になりました。1943年には阪東妻三郎、1958年には三船敏郎が主演する映画として公開され、この伝統文化が広く認知されました。映画は、祭りを中心に、地域の風土や人々の情感を描いています。

祭りの歴史と小倉祇園

小倉祇園八坂神社の祭りは、1618年(元和4年)に始まり、約400年もの歴史を誇ります。この祭りは京都の祇園祭を模倣しており、細川忠興が京都から取り入れた伝統に基づいています。祭りの原型では、山車が飾り付けられ、華やかな行列が繰り広げられていました。現在も、毎年7月の第3土曜日・日曜日に開催され、地域の重要な文化行事として続いています。

神社の歴史的な背景

祇園社から八坂神社へ

もともとは祇園社と呼ばれていたこの神社は、1868年(慶応4年)の神仏分離令により「八坂神社」へと改名されました。祇園社は、疫病の流行を防ぐために各地に広まり、八坂神社もその一環として創建されたものです。長い歴史を持つ神社であり、地元の人々にとっては古くから信仰の対象となっています。

疫病除けの歴史

この神社の創建は、870年(貞観12年)にさかのぼります。当時、疫病が流行したため、山城国八坂郷の祇園社を長尾(現在の小倉南区)に勧請し、企救郡の総鎮守としたことに由来します。疫病を鎮めるために建立された神社は、その後も地域の守り神として崇められ、今も続く祇園祭や行事を通じて、その役割を果たしています。

小倉城との関わり

1602年(慶長7年)、細川忠興が小倉城の築城を開始し、それに伴い1617年(元和3年)には城北の清地鋳物師町に現在の八坂神社が建てられました。南殿には長尾の祇園社、北殿には三本松(現旦過市場周辺)の祇園社を移設し、小倉藩の総鎮守として神社が設置されました。これにより、小倉城と神社は深いつながりを持ち、歴史的な関係を築いています。

小倉祇園八坂神社の重要な出来事

アクセス情報

小倉祇園八坂神社は、西小倉駅から徒歩4分という非常にアクセスしやすい立地にあります。また、北九州高速1号線の大手町出入口からは1.5㎞、勝山出入口からは1.1㎞の距離にあり、自家用車でのアクセスも便利です。毎年多くの参拝者が訪れるため、祭りの時期は特に交通機関の利用を検討すると良いでしょう。

まとめ

小倉祇園八坂神社は、その長い歴史と地域との深いつながりを持つ、福岡県北九州市を代表する神社です。疫病除けや災厄除けの神を祀り、京都の祇園祭を取り入れた小倉祇園祭を毎年開催しており、特に小倉祇園太鼓で有名です。映画『無法松の一生』によってさらに全国的に知られるようになり、今もなお多くの参拝者で賑わっています。歴史的な背景を持つこの神社は、訪れる人々にとって特別な存在となっており、その文化的な重要性も高く評価されています。

Information

名称
小倉祇園八坂神社
(こくら ぎおん やさか じんじゃ)

北九州・門司・小倉

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