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風治八幡宮

(ふうじ はちまんぐう)

風治八幡宮は、福岡県田川市魚町に位置する神社です。旧社格は郷社で、田川市のほぼ中心部にあり、田川伊田駅の正面にそびえる宮山(高羽山)に祀られています。社紋は「左巴」で、例大祭は毎年5月の第3土曜日とその翌日の日曜日に行われます。

概要

風治八幡宮は、福岡県指定無形民俗文化財の第一号に指定された「川渡り神幸祭」で有名です。この祭りは、福岡五大祭りの一つとしても数えられており、多くの観光客を魅了しています。

祭神

この神社では、以下の六柱の神を祀っています:

歴史

古代の風治八幡宮

古くは「伊田大神」または「飯田大神」として知られ、海津見神を祀る地主神でした。神社の縁起によると、古代、この地域は湿地帯や海浜に囲まれていたため、海からやってきた神が海津見神と名乗り、住民たちはその神を高羽山に祀ったとされています。

弘仁時代の祈雨伝説

弘仁5年(814年)6月、大干ばつがこの地域を襲った際、郡司が伝教大師・最澄に祈念を頼みました。最澄の祈祷により、たちまち雨が降り、田畑が潤ったという伝説があります。その奇瑞を後世に伝えるため、弘仁8年(817年)には社殿が造営され、風宮と呼ばれるようになりました。この際、蓮台寺や長松寿院も建立され、神宮寺としての役割を果たしました。

八幡神の勧請と神社の変遷

貞観3年(861年)には宇佐から八幡神が勧請され、永享3年(1431年)には兵火で焼失した長松寿院が再建されました。元和元年(1615年)、細川氏による手永制度への改制により、風治八幡宮は伊田手永の中心的な神社とされ、伊田地域14ヶ村の守護神となりました。

さらに、元禄元年(1688年)には、小笠原氏が「聖后御凱旋の神徳」を称え、「風治」の字を授け、神社の名称を現在の「風治八幡宮」に改めました。

昭和39年には、鎮座1760年、創建1150年の式年大祭が行われ、鎮座は西暦204年、創建は西暦814年とされる由緒ある神社です。

境内の見どころ

末社

風治八幡宮の境内には、多くの末社があり、これらの神々も併せて祀られています。

神功皇后腰掛石

境内には「神功皇后腰掛石」という大石があり、神功皇后が征韓の途中で暴風雨に見舞われた際、この石に腰を掛け、伊田大神に祈願したという伝説が残されています。この石は参道入り口にあり、多くの参拝者が訪れます。

祭事

川渡り神幸祭

風治八幡宮の最も有名な祭りである「川渡り神幸祭」は、毎年5月の第3土曜日とその翌日の日曜日に開催されます。この祭りは、神輿が川を渡る姿が非常に特徴的で、地元の住民のみならず、県内外から多くの観光客が訪れる大イベントです。

交通アクセス

電車でのアクセス

風治八幡宮へは、田川伊田駅から徒歩約2分(約190メートル)で到着します。非常にアクセスが良く、公共交通機関を利用しても気軽に訪れることができます。

車でのアクセス

自家用車で訪れる場合、九州自動車道の小倉南インターチェンジから約22キロメートル、もしくは東九州自動車道の行橋インターチェンジから約17キロメートルです。駐車場も完備されており、車での参拝も便利です。

Information

名称
風治八幡宮
(ふうじ はちまんぐう)

筑豊・行橋

福岡県