織田廣喜美術館は、福岡県嘉麻市に位置する美術館で、郷土出身の洋画家・織田廣喜氏の作品を常設展示しています。1996年に碓井町が建設した「碓井琴平文化館」の一部として設立され、2006年に嘉麻市立の美術館として新たなスタートを切りました。多彩な展示と美しい自然環境の中で、織田廣喜の芸術作品と郷土愛を感じられる場所です。
織田廣喜美術館は、碓井町の複合文化施設「碓井琴平文化館」の一部として1996年に建設されました。郷土が生んだ洋画家・織田廣喜の作品を市民や観光客に広く紹介するため、常設展示を行っています。その後、平成の大合併で嘉麻市が誕生した2006年に、嘉麻市立織田廣喜美術館として新たに開館しました。
館内は5つの展示室に分かれ、織田廣喜の画歴を辿る展示や、彼の代表作である「讃歌」や「水浴」などの大作を収めた部屋もあります。また、織田廣喜の妻や息子たちの作品も展示され、家族の温かみを感じることができます。
美術館の建物は、日光を効果的に取り込むようデザインされ、大理石を薄く切った壁と天井が特徴的です。館内からは四季折々の景色が楽しめ、アート作品とともに自然美が鑑賞者を迎え入れます。
織田廣喜(1914年-2012年)は福岡県嘉麻市(旧・千手村)出身の洋画家であり、日本洋画界の重鎮として活躍しました。少年時代を嘉麻市で過ごし、その後東京に上京し苦学の末に画家として成功。1950年に二科会会員に選出され、その後は二科会常務理事や日本芸術院会員も歴任しました。
織田廣喜は、妻リラ(1927年-1998年)が病に倒れた後、彼女の介護を続けながらも、創作活動を止めることなく続けました。彼の作品には、妻への愛情が込められており、哀愁と幻想的な風景が特徴となっています。
美術館では、季節に応じた特別展示が行われています。夏には特別展示、秋には県展巡回展、春にはコレクション展が開催され、訪れるたびに新しい作品と出会うことができます。
織田廣喜美術館には、織田廣喜の作品が展示された展示室の他に、資料閲覧室やミュージアムショップも併設されています。また、芝生広場には彫刻作品が設置されており、館内外でアートを楽しむことができます。
嘉麻市内の古処山で撮影されたNTTドコモのCMに使用された「森の木琴」のショートバージョンも、館内で見ることができます。木琴の自然な音色が響く映像を通じて、アートと音楽の共鳴を感じることができるでしょう。
美術館を訪れる際の情報は以下の通りです。
9:30~17:30(入館は16時まで)
毎週月曜日(休日にあたるときは翌日休館)、年末年始、その他館内整理特別休館日。
一般:330円、大学生・高校生:220円、中学生・小学生:110円(団体割引有)
公共交通機関: JR九州筑豊本線桂川駅から嘉麻市バス熊ヶ畑桂川線に乗車し「碓井庁舎」下車、もしくは西鉄バス西鉄大隈ゆきに乗車し「碓井支所」下車。いずれのバス停からも徒歩約7分(590m)。
車: 九州自動車道福岡インターチェンジから26㎞(八木山バイパス筑穂インターチェンジ経由)。道の駅うすいから約570m。
駐車場: 駐車場あり。
織田廣喜美術館は、織田廣喜の作品と彼が歩んだ人生を感じられる場所です。郷土出身の画家が表現した豊かな作品群は、訪れる人々に感動と癒しを提供してくれます。ぜひ、美術館を訪れて織田廣喜の芸術に触れてみてください。