桂川町は、福岡県の中央部に位置し、嘉穂郡に属する筑豊地域の自治体の一つです。町は、飯塚都市圏に属しながらも、福岡都市圏にも10%程度属しており、福岡市や北九州市からのアクセスも便利です。
王塚古墳は、6世紀に築造された前方後円墳で、国の特別史跡に指定されています。鮮やかな装飾が施された石室が見どころで、古代日本の美術や文化を知る上で貴重な遺産です。
王塚装飾古墳館では、王塚古墳の歴史や装飾に関する展示が行われており、訪れる人々に古代の文化を伝えています。
桂川町では、年間を通じて様々な祭りやイベントが開催され、地域の魅力が発信されています。以下、代表的なイベントを紹介します。
8月には、町全体が賑わう「夏まつり桂川」や地蔵祭りが開催されます。地域の人々が集い、楽しい夏のひとときを過ごすことができます。
9月には県指定無形民俗文化財である「土師の獅子舞」が奉納されます。さらに「ひまわりフェスタ」では、町内に咲き誇るひまわりの景観を楽しむことができます。
10月には「古代の謎フェスティバル」が開催され、町の歴史や文化に触れながら、古代の謎を解き明かす体験ができます。
秋の風物詩となっている「文化祭・商工まつり桂川」では、地元の商工業者や文化団体が一堂に会し、地域の活気を感じることができます。
新年には「とへとへ」という伝統行事が行われ、地域の安全と繁栄を祈ります。地元の人々にとって大切な行事であり、町の歴史と文化が息づいています。
桂川町は福岡県の中央部、筑豊地域の南端部に位置し、飯塚市から南西約7km、福岡市から東約25km、北九州市から南西約55kmにあります。町内を流れる河川には、穂波川と泉河内川があります。
桂川町には、紀元前10世紀から紀元前4世紀の石器が出土した土居の宝塚遺跡をはじめ、6世紀の前方後円墳である王塚古墳などの遺跡が存在します。国の特別史跡に指定される王塚古墳を含む60基以上の装飾古墳が発見され、全国の装飾古墳の約1割を占めています。
また、影塚や二塚などから発掘された資料には、筑豊地方と朝鮮半島との交流を示唆する有刻銅釧などが含まれており、当時の広範な文化交流がうかがえます。
鎌倉時代以降、町内には城尾城(土師)や茶臼山城(寿命)といった城が建てられました。江戸時代に入ると、長崎街道が整備され、九州各地から小倉方面への街道として賑わいました。さらに江戸時代中期には、石炭採掘が行われるようになり、後の筑豊地域の石炭産業の基礎となりました。
1889年(明治22年)には町村制施行により穂波郡桂川村が発足しました。1940年には町制が施行され、桂川町となりました。1952年には王塚古墳が国の特別史跡に指定され、町の歴史的な価値が一層高まりました。1972年には町内最後の炭坑が閉山しましたが、その後も町の再生が続けられています。
桂川町の経済は、かつて炭鉱業が支えていましたが、炭鉱の閉山後は工業団地としての再利用が進められています。現在では「土師焼(はじやき)」と呼ばれる陶磁器の生産が町中央部で行われ、伝統工芸品として親しまれています。
最寄りの空港は、福岡空港もしくは北九州空港です。
桂川町には、JR九州の筑豊本線(福北ゆたか線)と篠栗線(福北ゆたか線)が通り、桂川駅が町の中心的な鉄道駅として機能しています。
西鉄バス筑豊が桂川町を経由して飯塚市と嘉麻市を結ぶ路線を運行しており、町民や訪問者にとって大変便利です。また、嘉麻市バスや飯塚市コミュニティバスも運行されており、周辺地域とのアクセスが良好です。さらに、町独自で福祉バス「ひまわり号」や買物・通院バス「いきいき号」を無料で提供しています。
町内に高速道路は通っていませんが、最寄りのインターチェンジとしては、九州自動車道の八幡インターチェンジや福岡インターチェンジ、大分自動車道の筑後小郡インターチェンジがあります。主要国道としては国道200号が町を通っています。
桂川町は、豊かな自然環境と歴史的な遺産を持つ町で、訪れる人々に多彩な魅力を提供しています。交通の便も良く、古代の遺跡や伝統文化に触れたい方にとっては理想的な観光地です。訪問者は桂川町で、福岡県の中心部に息づく歴史と文化に触れ、特別な体験を楽しむことができるでしょう。