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添田町

(そえだまち)

添田町は、福岡県田川郡の南東端に位置する町で、英彦山(ひこさん)をはじめとする美しい山々に囲まれた自然豊かな地域です。町は福岡県と大分県の境界に接しており、その魅力は歴史的背景と自然環境に支えられています。

地理

添田町は、筑豊地方の南東部に位置し、周囲を筑紫山地に囲まれています。特に、英彦山は町を象徴する山であり、古くから霊峰として信仰を集めてきました。また、町内には彦山川や今川、中元寺川などの美しい河川が流れ、自然の豊かさを感じることができます。

英彦山

標高1,200メートルを超える英彦山は、古くから修験道の霊場として有名で、多くの登山者や参拝者が訪れます。四季折々の美しい風景が楽しめ、特に秋には紅葉が美しいことで知られています。

河川とダム

町の中央を流れる彦山川や東側を流れる今川は、英彦山からの水源を受けています。さらに、町の西南端には中元寺川が流れ、1970年代には油木ダムと陣屋ダムが完成し、町の水資源を支えています。

歴史

添田町の歴史は縄文時代まで遡ります。町内の津野地区には、縄文後期の遺跡が存在し、新潟県から運ばれた翡翠の装飾品が発見されています。また、近代には筑豊炭田の一部として炭鉱が栄え、多くの労働者がこの地に集いましたが、エネルギー革命の影響で炭鉱は閉山し、その後は農業が主な産業となっています。

縄文時代の遺跡

大字津野地区にある後遺跡からは、遠く新潟県の糸魚川から運ばれたとされる大型の硬玉製翡翠大珠が発見されています。これは、当時の人々が遠隔地との交流を持っていた証拠とされています。

近代の炭鉱時代

かつて添田町は筑豊炭田の一部として栄えました。1960年代には人口が25,000人に達しましたが、炭鉱の閉山とともに人口は減少し、2023年には8,000人を下回る状況となっています。

観光

英彦山

添田町最大の観光スポットは、何と言っても「英彦山」です。山岳信仰の聖地として有名で、毎年多くの登山者や信者が訪れます。標高1,199メートルの山頂からは、四季折々の絶景を楽しむことができ、特に秋の紅葉シーズンには多くの観光客が集まります。

彦山川と油木ダム

自然豊かな添田町の中でも、彦山川や今川沿いの風景は非常に美しいです。町内には、観光名所である「油木ダム」や「陣屋ダム」があり、これらのダム周辺では、季節ごとの自然の風景を楽しむことができます。釣りやハイキングを楽しむ観光客にも人気のスポットです。

深倉峡

深倉峡は、渓谷美が広がる自然の観光地です。遊歩道が整備されており、川沿いを散策しながら大自然の息吹を感じることができます。滝や奇岩が点在し、季節を問わず訪れることができますが、特に新緑や紅葉のシーズンが最も美しい時期です。

添田町美術館

町の文化施設として、「添田町美術館」があります。地域の芸術文化を発信する場で、地元アーティストの展示やワークショップなどが定期的に開催されています。観光と文化体験を組み合わせた楽しみ方ができるスポットです。

祭り・イベント

英彦山修験道祭

英彦山修験道祭は、古くから行われている伝統的な祭りで、毎年春と秋に行われます。この祭りでは、山岳信仰に基づく儀式が行われ、多くの参拝者が訪れます。英彦山を中心に行われるため、自然と歴史を感じることができるイベントです。

交通アクセス

鉄道

添田町はJR日田彦山線が町を縦断しており、主要駅として「添田駅」があります。2023年には、BRT(バス高速輸送システム)が導入され、「BRTひこぼしライン」として復活し、観光客の利便性が向上しました。

自動車

車でのアクセスも容易で、福岡市内や大分県方面からの移動が便利です。特に、ドライブがてら英彦山や深倉峡に訪れる観光客が多く、自然の美しさを満喫するために自動車での移動が推奨されています。

添田町の未来

添田町は、豊かな自然と歴史を有しながらも、人口減少や経済の衰退といった課題に直面しています。しかし、新たな観光資源の開発やBRTの導入による交通利便性の向上など、町の活性化に向けた取り組みが進められています。今後も、観光と地域活性化の両面で注目される町となるでしょう。

Information

名称
添田町
(そえだまち)

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