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古宮八幡宮

(こみや はちまんぐう)

古宮八幡宮は、福岡県田川郡香春町大字採銅所に位置する神社で、旧村社に指定されています。この神社は香春岳で産出された銅を使った歴史的な由緒を持ち、地域の信仰を集めています。

概要

古宮八幡宮は、香春岳で産出される銅を大分県の宇佐神宮に奉納したことに起源を持つ神社です。この銅は宇佐神宮の御神体である銅鏡として奉納されていました。この関係から、宇佐神宮の御祭神である応神天皇と神功皇后の神霊をこの地に勧請し、古宮八幡宮が設立されたと伝えられています。

縁起

古宮八幡宮の設立は、香春岳で採掘された銅が宇佐神宮に奉納されたことに由来します。香春岳で採れる銅は神聖なものとされ、宇佐神宮の重要な神宝として扱われました。これをきっかけに、宇佐神宮の御祭神であった応神天皇と神功皇后の神霊を勧請し、古宮八幡宮が創建されたと言われています。

また、祭神として祀られている豊比売命は、香春神社とも深い関係があります。豊比売命は香春神社の例祭時には香春神社へ下向し、祭りが終わると古宮八幡宮に戻るという伝統が現在も続いています。

歴史

古宮八幡宮の歴史は古く、709年に官幣社の指定を受けたと伝えられています。また、720年(養老4年)には、宇佐神宮に宝鏡を奉納するための宮座が開設されました。神職の家系である長光家は、代々この神社の宮柱を世襲し、神社の歴史を守り続けています。

長光家の歴史的役割

長光家は、古宮八幡宮の宮柱を代々受け継ぎ、神社の運営や祭祀を担ってきました。このような家系による伝統的な神職の継承は、神社の歴史的な価値を高めています。

神紋

古宮八幡宮の神紋は「丸に違い鷹の羽」です。この神紋は、神社の象徴として、神々の力強さや守護を表しています。

年中行事

宇佐神宮との結びつき

古宮八幡宮では、宇佐神宮の放生会(ほうじょうえ)に合わせて重要な行事が行われています。放生会とは、命を尊び生き物を放生する仏教行事ですが、古宮八幡宮ではこの時期に特別な儀式が行われます。

宝鏡の鋳造

毎年、7月23日から8月7日にかけて、「清祀殿(せいしでん)」において宝鏡が鋳造され、宇佐神宮に納められます。以下は、具体的な行事日程です:

霜月未祭(宮座祭)

11月には「霜月未祭(しもつきまつり)」、または「宮座祭(みやざまつり)」と呼ばれる伝統的な祭りが行われます。この祭りでは地域の住民が集い、古宮八幡宮の歴史と文化を祝います。

白木造・杉葉葺き屋根の神輿

古宮八幡宮には、全国的にも珍しい白木造り、杉葉葺き屋根の神輿が奉納されています。この神輿は、細部にわたり繊細な職人技が施され、古来の日本建築技法を伝える貴重な文化財です。

アクセス情報

古宮八幡宮へのアクセス方法は以下の通りです:

まとめ

古宮八幡宮は、福岡県田川郡香春町の歴史と文化を今に伝える重要な神社です。その由緒は宇佐神宮との深い結びつきにあり、地域の信仰を集め続けています。特に、宝鏡の鋳造や霜月未祭などの行事は、地域社会との結びつきを強く反映しています。訪れる際には、歴史ある神社の荘厳な雰囲気と、地域に根付く伝統文化をじっくりと堪能することができるでしょう。

Information

名称
古宮八幡宮
(こみや はちまんぐう)

筑豊・行橋

福岡県