福岡県 » 柳川・久留米・筑後

船小屋観光橋(ガタガタ橋)

(ふなごや かんこうきょう)

船小屋観光橋は、福岡県の矢部川に架かる流れ橋です。1963年(昭和38年)に、船小屋温泉と対岸にある中ノ島公園を結ぶ散策路として建設されました。この橋は、筑後市とみやま市の境に位置する木製の橋で、歩くと「ガタガタ」と音が鳴ることから、「ガタガタ橋」や「がたがた橋」として親しまれています。

橋の構造

船小屋観光橋は、橋桁と鉄製のロープで結ばれており、大雨の際には浮く仕組みになっています。この構造により、増水時でも橋が流されることなく保たれるのが特徴です。全長は59.5メートル、幅は1.2メートル、水面からの高さは1.4メートルです。

船小屋温泉

福岡県筑後市にある船小屋温泉(ふなごやおんせん)は、矢部川沿いに湧出する冷鉱泉で、筑後市とみやま市の境に位置しています。温泉は、冷鉱泉として珍しい特徴を持ち、昔から多くの人々に親しまれています。

泉質の特徴

船小屋温泉の泉質は含鉄炭酸泉で、特に鉄分を多く含むことから、飲泉することで鉄欠乏性貧血の改善に効果があるとされています。湧出直後の水は酸化されて赤みを帯びるため、独特の色が特徴的です。福岡県内には温度の高い温泉が多い中、船小屋温泉の源泉温度は19℃と比較的低いため、冷鉱泉に分類されます。

冷鉱泉の炭酸の起源

冷鉱泉に含まれる炭酸は、地球のプレートテクトニクスによって沈み込んだ海中の炭酸塩が56%、地球のマントルからの二酸化炭素が35%、堆積した有機物の分解によるものが9%という割合で供給されています。また、鉱泉水中の水の起源は、主に雨水が地下に浸透したものであることが解析によって明らかになっています。

メタンの含有

船小屋温泉の鉱泉水には微量のメタンも含まれており、堆積した有機物が微生物によってメタンに変換されたものと考えられています。このように、船小屋温泉は地球深部から供給される成分を含んだ特徴的な温泉です。

温泉街の形成と施設

船小屋温泉周辺には、矢部川沿いに約10軒の旅館やホテルが立ち並び、温泉街が形成されています。源泉は冷鉱泉ですが、加温された浴場も整備されており、訪れる観光客に快適な温泉体験を提供しています。温泉街には「恋ぼたる」という日帰り入浴施設もあり、筑後広域公園内に立地しています。

飲泉場の整備

船小屋温泉には飲泉場もあり、矢部川を挟んで両岸に整備されています。筑後市側では無料で飲泉が可能で、みやま市側の長田鉱泉場では有料となっていますが、いずれも温泉水を楽しむことができます。

アクセス情報

公共交通機関を利用する場合

自動車を利用する場合

九州自動車道の八女インターチェンジから約5km南西に位置し、国道209号沿いにあります。

筑後広域公園

筑後広域公園(ちくごこういきこうえん)は、福岡県営の都市公園であり、筑後市とみやま市にまたがる広大な敷地を持つ公園です。指定管理者制度に基づいて、筑後広域公園振興事業団によって管理・運営されています。

公園の概要

筑後広域公園は、2007年に開業し、2013年には芸術文化交流施設「九州芸文館」が開業したことで、全施設が利用可能になりました。公園はJR鹿児島本線の西側に位置し、「公園の中の駅」というコンセプトで九州新幹線の筑後船小屋駅が整備されています。

公園内の施設

東側エリア

西側エリア(多目的スポーツゾーン)

このエリアは鹿児島本線より西側に位置し、矢部川の支流である沖端川が流れています。連絡橋で結ばれており、さまざまなスポーツ施設が整備されています。

中ノ島自然公園とガタガタ橋

中ノ島は矢部川の中州にあり、自然公園として整備されています。また、船小屋温泉と中ノ島を結ぶ「ガタガタ橋」もこの地域の観光スポットの一つです。

アクセス

自家用車の場合

九州自動車道八女ICより約5kmです。

鉄道利用の場合

バスを利用する場合

Information

名称
船小屋観光橋(ガタガタ橋)
(ふなごや かんこうきょう)

柳川・久留米・筑後

福岡県