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善導寺

(ぜんどうじ)

善導寺は、福岡県久留米市善導寺町飯田に位置する浄土宗大本山の寺院です。その創建は1191年(建長2年)で、聖光上人(弁長)によって開山され、筑後国司である草野永平(一向俊聖の伯父)の開基によります。寺の名前は当初「光明寺」とされていましたが、1217年(建保5年)に「善導寺」と改められ、浄土宗鎮西義の中心地となりました。

善導寺の歴史

創建と発展

善導寺は、聖光上人の手によって開かれ、長い歴史を持っています。室町時代には戦乱の影響で一度は焼失しましたが、江戸時代初期に柳河藩主である田中氏の篤い信仰を得て再興されました。1616年(元和2年)には、田中忠政によって徳川家康を祀る東照権現宮が勧請され、寺の重要な文化的役割をさらに深めました。

柳河藩から久留米藩への移行

田中氏が断絶した後、筑後国は柳河藩と久留米藩に分割され、善導寺は久留米藩の領地となります。久留米藩主である有馬氏の保護を受け、浄土宗の九州大本山として発展を遂げ、今日まで続く広大な境内と江戸時代建立の建物が残っています。

近年の発見と出来事

2013年(平成25年)には「法然上人御像」が造られ、本堂に安置されました。また、2016年(平成28年)には、長い間所在が不明だった立花誾千代の墓が古文書の記述に基づいて発見され、善導寺の歴史に新たな光が当たりました。

文化財

善導寺には、多くの重要な文化財が保存されています。以下では、善導寺が誇る主な文化財について紹介します。

重要文化財

善導寺には、国の重要文化財に指定されている建造物や仏像が数多く存在します。これらの文化財は、日本の歴史や宗教文化の象徴として大切にされています。

建造物(8棟)

仏像

福岡県指定文化財

福岡県によって指定されている文化財も多くあります。特に「本朝祖師伝記絵詞」や「梵鐘」は、歴史的・宗教的に重要な価値を持つものです。

善導寺の境内と施設

善導寺の境内は広大で、江戸時代からの建物が数多く残されています。これらの建物は、浄土宗の精神を伝えるための重要な役割を果たしており、訪れる人々に深い感銘を与えています。

本堂

本堂は、九州地方でも最大級の木造仏堂であり、その規模と美しさは圧巻です。1786年に建立され、浄土宗の信仰の中心地としての役割を果たしています。

大門

大門は1651年に建立された切妻造四脚門で、境内の入口を守る重要な門です。その堂々とした姿は、善導寺の歴史と威厳を象徴しています。

庫裏や広間

庫裏や広間は、僧侶たちが生活を営むための場所であり、江戸時代中期に建てられました。これらの建物は、当時の建築技術や生活様式を伝える貴重なものです。

アクセス情報

善導寺は、福岡県久留米市に位置し、アクセスが便利です。久留米市内からも訪れやすく、観光や参拝の際には多くの訪問者が訪れます。

所在地

福岡県久留米市善導寺町飯田

交通アクセス

まとめ

善導寺は、浄土宗鎮西義の拠点としての歴史と文化を今に伝える貴重な寺院です。重要文化財に指定されている数々の建造物や仏像、さらに近年発見された立花誾千代の墓など、多くの歴史的・文化的な魅力があります。福岡県久留米市を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

Information

名称
善導寺
(ぜんどうじ)

柳川・久留米・筑後

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