櫛原天満宮は、福岡県久留米市東櫛原町に鎮座する神社で、学問の神・菅原道真公を祀っています。源頼朝が創建したと伝えられる説もあり、久留米の天神さまとして知られ、長い歴史を持つ神社です。櫛原天満宮は、神社本庁の包括下にある神社でもあり、地域の信仰の中心となっています。
櫛原天満宮の祭神は菅原道真(すがわらみちざねこう)です。道真は学問の神、また至誠の神として広く崇敬されています。道真は「菅公」とも呼ばれ、全国にある天満宮の祭神として知られています。道真は延喜3年(西暦903年)に大宰府で亡くなり、その地に祀られました。
また、相殿には北の方吉祥女、そして菅原道真公が愛した老松の神霊を祀る老松神も奉安されています。これにより、櫛原天満宮は道真公の家族や縁のある存在も共に祀られる特別な場所となっています。
櫛原天満宮は、後鳥羽天皇の時代である文治5年(西暦1189年)に、菅原道真公の御分霊を受けて創建されました。この神社は、地域の鎮守の神として長い間守り続けられてきましたが、天文年間(1532年から1554年)に戦火に巻き込まれ、444年間の記録が消失してしまいました。そのため、正確な創建の記録は残されていませんが、源頼朝が創建したという伝承も残されています。
元禄15年(西暦1702年)の春、村長貞宣が寄付を募り、神殿を再建しました。さらに、享保4年(西暦1719年)には貞興によって拝殿も建てられました。この時期には、櫛原天満宮は郡中四社の一つに数えられ、天明2年(西暦1782年)以降は藩主有馬氏によって毎年祈祷料としてお米30包が奉納されるようになりました。
明治6年(西暦1873年)、櫛原天満宮は郷社の社格を与えられ、地元の人々から支えられる神社として一層の繁栄を見せました。さらに、大正12年(西暦1923年)には福岡県から神饌幣帛料供進神社に指定され、格式ある神社として認められました。
現在の神殿は、昭和37年に御鎮座775年大祭の奉賛事業として建てられました。また、社務所は昭和51年に御神忌1075年大祭の際に再建され、昭和63年の御鎮座800年大祭では神楽殿も改築されました。これらの修復事業により、神社はその威厳を保ち続けています。
櫛原天満宮の夏祭り「よど」は、毎年8月25日と26日に行われ、氏子たちが御祭神のお霊を慰めるとともに、地域住民の無病息災や懇親の場として古くから伝えられています。この伝統的な祭りは、地域の信仰と結びついた重要な行事です。
櫛原天満宮では、年間を通じてさまざまな祭典が執り行われます。以下はその主な行事です。
櫛原天満宮の境内には、恵比寿神社と英彦山神社が鎮座しています。それぞれの神社には異なる神々が祀られており、地域の人々から信仰を集めています。
櫛原天満宮へのアクセスは、公共交通機関が便利です。西鉄櫛原駅から徒歩わずか3分の距離に位置しており、交通の便が非常に良い場所にあります。
車を利用の場合、国道3号線櫛原駅前の信号を西に入り、最初の角を右折すると櫛原天満宮に到着します。駐車場も完備されています。