津江神社は、福岡県八女市(旧:八女郡黒木町)に位置し、長い歴史と豊かな伝承を持つ神社です。平安時代末期の嘉応元年(1169年)に、黒木大蔵大輔源助能(みなもとのすけよし)によって創建されたと伝えられています。助能は後白河法皇からも厚く信頼され、姓や恩賞を賜った武将でしたが、さまざまな試練に見舞われ、その運命に従って津江神社が生まれました。
津江神社は、その創建者である黒木大蔵大輔源助能の生涯の物語が深く関わっています。助能は後白河法皇に仕えて名を上げた武将で、豊後国の大友氏から疑念をかけられ、津江(現在の大分県日田市中津江村)に幽閉されました。その苦難の中で助能は、「無事に帰還できたならば、津江宮を黒木に祀る」という誓いを立て、帰還後、黒木に津江神社を創建しました。この誓いが実現したことで、津江神社は地域の人々にとっても大切な場所となりました。
津江神社の境内には、神社の創建時に源助能が植えたとされる大きなクスノキが立っています。このクスノキは、八女市黒木地区のシンボルとして地域の誇りとなっており、樹齢約830年、高さ約40メートル、幹周り約15メートルに達する堂々たる巨樹です。円錐形の力強い根上がり樹形を持ち、枝張りが四方に広がる美しい姿は、自然の偉大さを物語っています。
この大クスノキは、昭和29年(1954年)12月13日に福岡県の天然記念物として指定され、地域の文化財としても保護されています。訪れる人々は、歴史と自然の融合を感じることができ、また地域住民にとっても親しみ深い存在です。
津江神社は、福岡県八女市黒木町に位置しています。黒木町は八女市の一部であり、歴史的な建物や古い町並みが保存された重要伝統的建造物群保存地区としても知られています。津江神社周辺には、八女市黒木の古い町並みが広がり、歴史と文化が調和する美しい景観が魅力です。
津江神社およびその境内に立つクスノキは、福岡県の天然記念物および歴史的な価値を持つ文化財として保護されています。この神社は、地域の歴史と信仰の中心として、八女市の人々にとってかけがえのない場所です。また、津江神社の樟はその壮大な姿と歴史の重みから、訪れる人々に深い印象を与えています。
津江神社へのアクセスは以下の通りです。
津江神社がある八女市黒木町は、重要伝統的建造物群保存地区として、歴史的な建物や古い町並みが大切に保護されています。黒木町は、訪れる人々にとって日本の伝統的な風景を楽しむことができる場所であり、津江神社と合わせて観光を楽しむことができます。
津江神社は、平安時代から続く歴史と伝承に彩られた福岡県八女市の神社であり、黒木大蔵大輔源助能の生涯や誓いに基づいて創建された神聖な場所です。地域のシンボルであるクスノキの巨木は、訪れる人々に自然の力強さと日本の伝統の美しさを感じさせます。
津江神社のある黒木町の風景は、八女市の文化財とともに、八女市を訪れる観光客にとっても興味深い観光スポットです。歴史、自然、そして地域の文化が交差するこの神社で、福岡県八女市の豊かな歴史に触れてみてはいかがでしょうか。