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柳川市

(やながわし)

柳川市は、福岡県筑後地方の南西部に位置する市です。旧柳川市域や旧三橋町域が福岡都市圏に属しており、地理的にもアクセスの良さが特徴です。特に、水の都として知られる柳川市は、その掘割(ほりわり)による水辺の風景や川下りが魅力的で、観光客に人気のある場所です。市内は、鰻のせいろ蒸しといった名物料理が楽しめるだけでなく、立花氏庭園(御花)などの歴史的な名所や文化財、美しい庭園が点在しています。

観光スポット

中心部の観光スポット

柳川市の中心部には多くの観光名所や歴史的な遺跡が点在しています。西鉄柳川駅から柳川市中心部にかけて、訪れるべきスポットが数多く存在します。

柳川川下り

柳川市で最も有名な観光アクティビティのひとつが、柳川川下りです。掘割を小舟でゆったりと進みながら、四季折々の美しい風景を楽しむことができます。特に春には桜、秋には紅葉が楽しめ、多くの観光客が訪れます。

三柱神社

三柱神社は、2005年に放火による火災で大部分が焼失しましたが、現在は再建が進んでいます。歴史的にも重要な神社で、再建後の新しい姿を見ることができるようになります。

並倉

並倉は、柳川市にある伝統的な倉庫群です。歴史的な建築物で、地域の産業発展に寄与した建物のひとつです。美しい外観と歴史的な背景が、訪れる人々を魅了しています。

柳川城址

柳川城址は、国の史跡に指定されており、歴史的な重要性を持っています。柳川藩の立花氏が居城として使用していたこの城跡は、地域の歴史を知るための重要な場所です。

立花氏庭園(御花・松濤園)

立花氏庭園、別名「御花」としても知られるこの庭園は、国の名勝に指定されています。美しい日本庭園で、立花氏の別邸として使われていた場所です。四季折々の花々や美しい風景が楽しめます。

北原白秋生家・北原白秋記念館

柳川市出身の詩人、北原白秋の生家と記念館も訪れるべきスポットです。北原白秋の作品に触れながら、その生涯や功績を知ることができます。

その他の名所

柳川市中心部には他にも、福厳寺良清寺旧戸島家住宅(庭園は国の名勝)、矢留大神宮沖端水天宮涅槃像(等応寺)など、歴史的な寺社や遺跡が多数点在しています。

その他の地域の観光スポット

柳川市の中心部以外にも、訪れるべき名所が数多く存在します。

中山熊野神社

三橋町中山に位置する中山熊野神社は、樹齢約300年とされる野田藤「中山大藤」が有名です。この藤は福岡県指定の天然記念物で、毎年4月下旬には「中山大藤まつり」が開催され、藤の花が見頃を迎えます。

釈迦寺と柳川大仏

三橋町吉開にある釈迦寺には、2008年に建立された総大理石製の釈迦坐像「柳川大仏」があります。白亜の大仏は圧巻で、多くの参拝者が訪れます。

史跡・塩塚百八人塚

大和町塩塚に位置する史跡・塩塚百八人塚は、蒲池鎮漣夫人他108人が殉難した地として知られています。歴史的な背景を持つこの場所は、地域の歴史を深く理解するための貴重な遺跡です。

柳川ひまわり園

橋本町(両開地区)にある柳川ひまわり園は、夏になると一面に咲くヒマワリが見どころです。例年7月下旬には多数のヒマワリが咲き誇り、多くの観光客が訪れます。

柳川市の名物料理

うなぎのせいろ蒸し

柳川市を代表するグルメと言えば「うなぎのせいろ蒸し」です。特製のタレをかけたご飯の上にウナギの蒲焼と錦糸卵を乗せ、せいろで蒸し上げた一品は、外はパリッと、中はふっくらとしたウナギの絶妙な食感が楽しめます。市内には多くの専門店があり、どこで食べても美味しい料理を堪能できます。

柳川なべ

「柳川なべ」は、ドジョウとゴボウ、シイタケなどを煮込み、卵でとじた郷土料理です。特に寒い季節にぴったりで、体を温めながら、深い味わいを楽しむことができます。観光客にも人気の一品です。

越山もち(こっさんもち)

越山もち(こっさんもち)は、白餡を白玉生地で包み、砂糖を振りかけた和菓子です。甘さ控えめで、ほっと一息つける上品な味わいが特徴です。柳川を訪れた際のお土産としても人気です。

祭事・催事

さげもん(柳川雛祭り)

柳川市では、2月下旬から4月3日までの期間、「さげもん」と呼ばれる雛祭りが開催されます。色とりどりの手作りの飾り物が吊るされ、華やかな雰囲気が街中に広がります。この時期、観光客も多く訪れ、賑わいを見せます。

沖端水天宮祭

5月3日から5日にかけて行われる「沖端水天宮祭」は、地元の人々に親しまれている祭りで、水の恵みに感謝する行事として知られています。多くの露店が立ち並び、神輿や船渡御など、見応えのあるイベントが盛りだくさんです。

中島祇園祭りとおにぎえ

7月に行われる「中島祇園祭り」と、10月に開催される「おにぎえ」は、柳川市を代表する大規模な祭りです。中島祇園祭りでは、勇壮な神輿が市内を巡り、秋の「おにぎえ」では、市内各地で様々な催し物が行われ、地域全体が祭りの熱気に包まれます。

柳川市の特産品

柳川市は、有明海の恵みを受けた海産物の産地としても有名です。有明海苔や、粕漬(タイラギ、ウミタケガイ)などが特産品として知られています。また、うなぎのせいろ蒸しをはじめとする水産品も豊富で、クッゾコ、ワラスボ、ムツゴロウ、シャッパなどの魚介類も柳川の名物として愛されています。

柳川市の歴史と概要

柳川市は、市内を縦横に流れる掘割が特徴的で、水路を活かした独特の景観が広がっています。これにより「水の都」として知られ、特に川下りが有名です。また、鰻のせいろ蒸しをはじめとした鰻料理も地域の名物として愛されています。柳川市は、商業と観光が発展しており、筑後地方の南西部における商業の中心地としての役割を果たしています。

地理的特徴

柳川市は福岡県の南部、筑後地方の南西部に位置し、平坦な地形が特徴です。市域の大部分が古くから干拓によって開拓されており、その結果、標高5~6メートル程度の低平地が広がっています。また、市の面積77.2平方キロメートルのうち、99.8%が可住地となっています。

河川と水路

市内を流れる代表的な河川には、筑後川や矢部川があります。これらの河川から分岐した沖端川、二ツ川、塩塚川などが市内を縦横に貫流しており、市街地の風景を形成しています。また、各河川の分流である掘割が、市内の各所を流れ、水辺の町並みを作り上げています。

干拓と集落

市域の南西部は干拓地が広がっており、江戸時代から昭和時代にかけて徐々に造成されました。干拓地は時代ごとの堤防と堤防沿いの集落が形成されており、これが柳川市の独特の景観を作り出しています。

柳川市の自然環境

柳川市全域はカササギの生息地として、国の天然記念物に指定されています。この地域にはカササギが生息し、その美しい姿を観察することができます。また、有明海沿岸部では干潟が広がり、豊かな自然環境が保たれています。

柳川市の産業

第一次産業

柳川市の第一次産業は、干拓地での米やイグサの栽培、そして有明海沿岸での海苔の養殖が中心です。特に、海苔の養殖は全国的にも評価が高く、品質の良さが知られています。また、漁業も盛んで、新鮮な魚介類が市場に並びます。

第二次産業

第二次産業では、海苔用の機械製造や鉄鋼業、集積回路(IC)関連の事業所が市内に立地しています。また、市の西部では木工産業が活発で、伝統的な技術を活かした製品が作られています。

第三次産業

観光業が盛んな柳川市では、第三次産業が最も大きな役割を果たしています。市内の商業施設や事業所が集積しており、観光客や地元住民の生活を支えています。また、市内中心部では、商業施設が充実しており、観光客も訪れやすい環境が整っています。

アクセス

柳川市は、福岡市から西鉄天神大牟田線を利用して約45分の距離にあり、久留米市や大牟田市からも約15分と、非常にアクセスしやすい立地です。特に西鉄柳川駅周辺は交通の要所となっており、福岡都市圏や久留米市への通勤・通学にも便利です。

Information

名称
柳川市
(やながわし)

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